セルリアンタワーで味わう、狂言と交流のひととき

先日、ご入居者の皆様と一緒に、一般財団法人グランクレール文化基金主催の「大蔵流茂山千五郎家 狂言会」へ行ってまいりました。

会場へは、専用の送迎バスをご用意いたしました。
黄色い車体に星のマークが目印の「ORION BUS」で、ゆったりとした座席と快適な空間が魅力です。「こんなに大きいバスで行くのね!」「この椅子は体が痛くなくていいね」――そんなお声も聞かれ、移動時間も楽しいひとときとなりました。

渋谷の街並みを抜け、セルリアンタワー東急ホテルの地下へと足を運ぶと、そこには都会の喧騒を忘れさせる静かな世界が広がっています。能楽堂――檜の香りが漂う舞台、格子天井に映える柔らかな光、そして鏡板に描かれた松の緑。その佇まいは、心をそっと落ち着かせてくれます。

~今回の演目~

➀棒縛(ぼうしばり)
酒好きの男たちが、主人に棒で縛られてしまうという滑稽な物語。縛られたまま酒を飲もうとする姿に、会場から柔らかな笑いがこぼれました。

②神鳴(かみなり)
雷の神が地上に落ち、人間に助けを求めるというユーモラスな演目。古典でありながら、現代にも通じる笑いがあり、観る者の心を和ませます。


今回の演目は「棒縛(ぼうしばり)」「神鳴(かみなり)」、そして小舞「福の神」。どなたにも親しみやすい「お豆腐狂言」をモットーに、笑いと奥深さが共存する舞台が広がります。

公演の前には、茂山千五郎様による解説がありました。狂言の歴史や演目の背景を、ユーモアを交えながら丁寧にお話しくださり、初めての方でも安心して楽しめる内容でした。
「棒縛」や「神鳴」に込められた人間味あふれる笑いの魅力、そして所作や言葉のリズムに隠された意味を知ることで、舞台の面白さがぐっと広がります。狂言は難しいものと思われがちですが、こうした解説があることで、気軽にその世界に触れることができました。

笑いと伝統が織りなす舞台は、時を超えて私たちの心を和ませます。普段は中々ない他住宅間での交流もすることができ、充実した一日となりました。これからも、文化の香りを感じるひとときを重ねていきたいと思います。

目次